要するに「相手選んで弱い者いじめしましたww」って話でしょ
こういう、頑固クソババァが意味不明なこと言ってきたから論破してやったぜwww
みたいな武勇伝見ると、
「お前は相手がババァじゃなくて、身長2メートル40センチ推定体重250キロの筋肉モリモリマッチョマンの変態だとしても、同じこと言えるのか?」
と、いつも思ってしまいます。
相手が弱そうなクソババァだったから華麗に反撃、っていうのは、果たして正しくてかっこいいことなんでしょうか。
もしも信号無視を注意してきた相手がおよそ同じ人間とは思えぬほどの筋肉量を積載した、人間を叩き潰すことに特化した格闘兵器のような姿をしている人だったら、華麗に反撃する気になるのでしょうか? 危険を感じておとなしく従うのではないでしょうか。
まあ相手を選ばずに反撃する人もたしかにいるのですが。
ちょっと前にラーメン屋でラガーマン崩れに立ち向かってあの世で腹いっぱいラーメン食うことになったヒョロガリジジィいましたよね?
要するに、
「相手を選んで反撃して倒してやったぜーーーwww」
っていう世界で生きていることに気付かずに生きている人って、ほんと幸せだな、って思います。
反撃できる相手には反撃して、そうじゃない相手には反撃しないっていうのは、これはただの弱い者いじめ、差別なんですよ。
そんなものは、自慢話でもなんでもないんです。本当に恥ずかしいから、黙っていたほうがいい話なのです。
どんな相手に何を言われても同じことを言えるのであれば、それは主張であると思うのですが。しかし同時に無謀にもなりかねません。だからといってやはり、弱そうな相手にだけ反論する、というのも恥ずかしいことです。
僕はこう思うようになってから、他人に何を言われてもおとなしく従うようにしつつも、身体を鍛え始めました。同時に、悪魔召喚の儀式にて悪魔と契約することで、尋常ならざる怪力を手に入れることに成功しました。
おかげで今では身長3メートル80センチ、体重は500キロを超え、ベンチプレスは750キロまで上げられます。今では僕が信号を無視して歩いても誰も注意しませんし、車も急ブレーキをかけて停まって待ってくれるくらいです。
職場のパワハラ上司も変わり果てた僕の姿を見るとそれまでの態度が一変し、以前のようなパワハラをしなくなったのですが、過去の恨みがあるのでつい先日、2トンを超える握力で頭を潰してあげたら、ぷるぷるの白子みたいな脳漿が床に飛び散って掃除が大変でしたよ。
しかし僕はもう誰に注意されても、正当に主張できるようになったんです。
同時に、悪いことをしている人に正しく注意できるようにもなったんです。
どんな相手にも、正しい指摘をしたいと思っています。
今、赤信号の前で止まっていますが、身長12メートル、体重は恐らく3トンを超えた金剛力士像を彷彿とさせる男が、信号無視をして、歩いてきている……。
注意……しなければ……。
という夢を毎日見てます。誰か僕を助けてください(精神病棟の隔離区画にて)。